未経験者

未経験者だけど、モノづくりエンジニアを目指したい。どうすればモノづくりエンジニアになれますか?」

ネットの相談サイトでこんな投稿をかなりの件数見かけます。

もしかしたら、今のあなたも同じ思いを持っていませんか?

 

基本的にキャリア採用は即戦力の補充であり、未経験者は歓迎されません。

ましてやエンジニア職となれば、実務経験、キャリアが最重要視されるため、なお厳しいです。

私自身、20年間に渡って半導体工場のエンジニア採用に関わってきましたが、未経験者の採用はわずか1名のみです。(本文で詳しく紹介)

実際、大手転職エージェントのエンジニア求人を見ても、未経験者が応募できる割合は全体の10%程度しかありません。

 

困った男性1
未経験者が応募できる求人は10%・・・

 

では、未経験者がモノづくりエンジニアの転職を目指すには、どんな転職活動が必要なのか、その戦略を解説したいと思います。

カギとなるのは、モノづくりエンジニアとしての資質、適性、そして志望動機の熱量です。

私自身が機械設計のエンジニアとして転職した経験、そして逆に採用に関わった経験もまじえて詳しく解説します。

 

モノづくりエンジニアの求人件数と年収

モノづくりエンジニアという職種はありません。

製造業で働く、設計開発生産技術プロセス技術設備保全品質管理などのエンジニア職の総称です。

では、これらの職種の求人がどのくらいあるのか、大手転職エージェントからの集計結果を紹介します。

また、年収の目安についても紹介します。

 

モノづくりエンジニアの求人件数

職  種 求人件数
設計・開発 23,200
生産技術 21,500
設備保全・メンテナンス 26,600
品質管理・品質保証 16,200

*2022年7月調査。求人件数は時期によって増減します。

*大手転職エージェント4社集計(リクルートエージェント・doda・メイテックネクスト・リクルートダイレクトスカウト)

このように、4社の合計だけを見ても求人件数としてはかなり出ており、選択肢としては十分あります。

ただし冒頭にも書いたように、未経験者が応募できる求人は全体の10%程度しかありません。

 

初心者お断り
未経験者、初心者の応募できる求人は少ない

 

そもそもキャリア採用は即戦力の補充が目的であり、仮に未経験者を採用してもエンジニアとして戦力になるまで2年も3年もかかります。

それゆえどうしても未経験者は避けられてしまいます。まず、未経験者は応募する段階で厳しい現実があります。

 

そして、仮に応募出来たとしても採用されるのは更にハードルが高くなります。どこの企業も経験者の方を優先して採用するからです。

エンジニアとしての資質があって、適性が優れているなどポテンシャルが高くないと未経験者は採用されません。

 

モノづくりエンジニアの年収

モノづくりエンジニアの年収をパソナキャリアやdodaなど、大手転職エージェントが調査結果を公開しています。

それによると、目安として400万円~600万円辺りがボリュームゾーンになっています。

ただし、未経験者で転職した場合の予定年収はそこまで高くないのが普通です。

未経験者は300万円~400万円辺りが相場となります。

 

モノづくりエンジニアもキャリアを積んで、専門分野で能力を発揮できるようになると年収1000万円クラスの求人が多数存在します。

1年や2年でそんなレベルに到達できる訳ではありませんが、長期のキャリアプランの中では高額年収も十分可能な仕事です。

 

未経験者がモノづくりエンジニアの求人を探す2つの方法

未経験者はモノづくりエンジニアの求人に応募するのも難しい現実があります。どうしても経験者が優先されます。

しかし、転職市場でそう簡単に優秀な経験者が見つかるはずがありません。これもまた、現実です。

 

そこで未経験でも、エンジニアとしての資質、適性に優れた人材なら採用しようとする企業も少数ながらあります。

そんな未経験者歓迎の求人を見つける方法は、次の2通りがあります。

未経験からモノづくりエンジニアの求人を探す2つの方法

モノづくりエンジニアの求人の中から、未経験者でも応募できる求人を見つける。
未経験者が応募できる求人の中から、モノづくりエンジニアの求人を見つける。

方法としてはモノづくりエンジニアに主を置いて探すか、未経験者に主を置くか、この2つです。

 

【方法その①】

モノづくりエンジニアの求人で、未経験者でも応募できる求人を探す。

求人の探し方

 

【方法その②】

未経験者歓迎の求人で、モノづくりエンジニアの職種を探す。

求人の探し方

この2つです。

ただ、どちらも求人件数は非常に少ないです。

この2つの方法は、同じ未経験からモノづくりエンジニアを目指すのですが性格が違います。

 

【方法①と方法②の比較】

項 目 方法① 方法②
主とする求人 モノづくりエンジニア 未経験者
雇用形態 正社員 派遣社員/正社員
技術レベル 中~高 低~中
利用する転職サイト リクルートエージェント
doda
マイナビジョブ20’s
工場ワークス

 

モノづくりエンジニアの求人を中心に探せば技術レベルの高い、正社員募集です。

未経験者歓迎の求人を中心に探せば、技術レベルはさほど高くない、派遣社員募集が多くなります。

最初から正社員を目指すか、まずは派遣でキャリアを積んで、未経験者を卒業するか。どちらの選択もありです。

 

モノづくりエンジニアの求人で、未経験者歓迎案件を探す

未経験者が応募できる求人を探すのに、おすすめしたいのがリクルートエージェントdodaの2つの転職エージェントです。

どちらも日本最大規模の求人件数があり、未経験者でも応募できる求人が他社よりは多く見つかります。

ただし、採用までのハードルは高く、キャリアアドバイザーに転職活動の戦略をアドバイスしてもらってください。

リクルートエージェント

求人件数が国内最大級の転職エージェント

リクルートエージェント新

項 目 概 要
サービスの特徴 求人件数は国内最大級。電気主任技術者の求人も最大級
エンジニアの求人 55,000件以上(設計・生技・設備・品質)
求人が多い業界 産業機械、電気・電子部品、半導体、自動車、プラントなど
強みを発揮するエリア 全国
未経験者の応募 全体の求人件数が多いので、他のサービスよりは探しやすい
主な対象年齢 求人が多いので全年代で利用可能
その他 転職支援実績ナンバーワン
注意点 エンジニアの求人は60%以上が非公開。登録して情報入手。

 

とにかく求人件数では国内最大級です。未経験者が応募できる求人比率は小さいのですが、件数自体はかなりあります。

あなたのエンジニアとしての資質、適性をいかに見つけてアピールするか、そこをアドバイザーに相談してください。

 

詳細記事を読んでから、登録するか決める

【リクルートエージェント】

※リクルートエージェントのプロモーションを含みます。

doda(デューダ)

迷ったらまず登録、転職活動の鉄板転職エージェント

doda新

項 目 概 要
サービスの特徴 求人情報が詳細で分かりやすく、転職者満足度No1サービス
エンジニアの求人 16,000件以上(設計・生技・設備・品質)
求人が多い業界 産業機械、機械部品、家電、電気・電子、素材・化学、自動車など
強みを発揮するエリア 全国
未経験者の応募 全体の求人件数が多いので、他のサービスよりは探しやすい
主な対象年齢 求人が多いので全年代で利用可能
その他 スカウトサービス、パートナーエージェントサービスも利用可
注意点 非公開案件に好条件の求人あり。登録して情報入手

 

リクルートエージェントと並んで求人件数は断然多いです。あなたが未経験でも応募できる求人を提案してくれます。

しかし、未経験者歓迎案件は決して多いとは言えないので、リクルートエージェントとの併用をおすすめします。

 

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【doda(デューダ)】

※dodaのプロモーションを含みます。

 

未経験者歓迎案件の中からモノづくりエンジニアの求人を探す

世の中には未経験者歓迎の求人はいくらでもあります。ただ、モノづくりエンジニアの求人には少ないです。

しかし、中にはそれほど高度なスキルを必要としない求人もあり、未経験者にも応募のチャンスがあります。

そこでおすすめしたいのが、マイナビジョブ20’s、工場ワークスの2つの転職サイトです。

マイナビジョブ20’s

求人の80%が未経験者OK!90%は正社員募集!

マイナビジョブ20’s

項 目 概 要
サービスの特徴 20代に特化して転職を支援するサービス
エンジニアの求人 残念ながら、さほど多くはありません
求人が多い業界 半導体・電子・金属・鉄鋼・精密機器など
強みを発揮するエリア 関東・関西・東海
未経験者の応募 全体の約80%が応募可能
対象年齢 20代限定
その他 第二新卒、既卒者の支援も充実
注意点 関東・関西・東海エリア以外では求人が少ない

 

マイナビジョブ20’sの特徴は、未経験者歓迎でありながら、正社員募集が多いことです。

それは、未経験者を採用して一人前のエンジニアに育てる研修・教育プログラムが用意されている求人を集めているからです。

 

決して仕事内容が簡単だから未経験者で間に合う、という理由ではありません。もしもそんな理由なら正社員採用はしません。派遣社員採用で十分です。

実際にあなたもマイナビジョブ20’sで「未経験者歓迎」案件を見てください。どれもかなり難易度の高い業務内容ばかりです。

 

でも心配する必要はありません。未経験者がいきなりそんな難しい仕事ができないのは当たり前です。入社後の研修で学べばいいのです。

実際の未経験者歓迎求人から、入社後の研修・教育体制の実例をいくつか紹介しましょう。

【大手エンジニア派遣企業】

●入社時研修

●資格取得報奨金制度

●300以上の最新通信教育講座

●年50回以上の勉強会

入社時教育はしっかりありますが、その後は自分で資格取得、通信教育受講など、自ら知識、スキルを高める取り組みが求められます。

【老舗加工機メーカーの生産技術職】

●数多くある対象製品の加工工程図作成と治具設計業務を担当します。

●入社後1~2年間は製造グループにて研修を実施します。

●実際の製品が作られる過程と多数ある品種を覚えていただきます。

未経験者が設計業務を行うには製造現場を熟知する必要があります。その為の研修期間を1年~2年も用意している訳です。未経験者には理想的な対応です。

【大手アウトソーシング企業】

●経験は一切問いません。入社後まずは研修からスタート。

●Excelの使い方、電気回路図面の読み方、工具の使い方などを、一から学んでいただきます。
もちろんビジネスマナーなども学ぶことができます。

アウトソーシングの受託企業にとって、人材こそが会社資産です。見込みがあると判断した未経験者には、全くのいちから教育していきます。こちらも未経験者には理想的な対応です。

【大手鉄鋼メーカーのエンジニア総合職】

●OJT、社内・社外技術研修

●来春の4月からの新卒の研修にも参加して頂けます。

●中途採用でも基礎から学んで頂けます。

中途採用に対する教育に加えて、新卒研修にも参加させてもらえます。未経験者を育てるノウハウを持っている企業です。

マイナビジョブ20’sのモノづくりエンジニア求人は、80%が未経験者歓迎で、90%は正社員募集です。こうした好条件の求人はそう多くはありません。

まずはアドバイザーにあなたのキャリアと希望を伝え、応募可能な求人を提案してもらいましょう。

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【マイナビジョブ20’s】

※マイナビのプロモーションを含みます。

工場ワークス

未経験者でも応募できる、工場のエンジニア求人が3,000件以上!

工場ワークス2

 

項 目 概 要
サービスの特徴 工場の仕事に特化した転職サイト。未経験、資格なしで応募可能
エンジニアの求人 設計、生産技術、設備保全、品質管理で3,000件以上
求人が多い業界 金属、鉄鋼、精密機器、産業機械、自動車、家電など
強みを発揮するエリア 全国
未経験者の応募 全体の85%以上が応募可能
対象年齢 求人が多いので全年代で利用可能
その他 工場の仕事に特化しているので、サービスが手厚い
注意点 求人の80%以上は派遣社員募集。正社員募集は少ない

 

設計、生産技術、設備保全、品質管理などの求人が3,000件以上あります。ただ、80%以上が派遣社員の募集です。

中には無期雇用派遣を正社員とする求人もありますが、これはあくまで派遣スタイルです。

また専門知識や高度なスキルを必要とする仕事はあまりありません。比較的短期間の研修やトレーニングで現場に入れる仕事が多いです。

 

 

未経験者からモノづくりの仕事に就くことを最優先するなら、工場ワークスが一押しです。

まずは「未経験者」を卒業して次に正社員への転職を狙う方法もありです。

あるいは、待遇や働き方が納得できれば、そのまま派遣スタイルを継続する選択もありです。

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【工場ワークス】

※工場ワークスのプロモーションを含みます。

 

未経験者こそ、適性や資格、スキルをアピールすべき

未経験者歓迎の求人が見つかっても、採用のハードルは高いものがあります。

しかし、少しでも採用の可能性を大きくする取り組みは可能です。

例えば次の3つの取り組みです。

①自分がモノづくりエンジニアに向いている、適性があることをアピールする。

②自分のキャリアから、アピール出来そうなスキル、知識、特技を棚卸する。

③未経験でも取得できる資格にチャレンジする。

 

この3つの取り組みを詳しく解説します。

モノづくりエンジニアに求められる適性はなにか?

モノづくりエンジニアの適性

モノづくりエンジニアの仕事が未経験であっても、エンジニアとしての適性に優れている人は採用される可能性があります。

多くのモノづくりエンジニア求人で目にする適性とは、次のようなものです。あなたはどれか該当しますか?

●モノづくりに興味や関心がある

●新しい技術や情報に関心が強い

●好奇心が旺盛

●何事にもチャレンジする気概がある

●物事を理論的に考え、ストーリーを組立てることが得意

●コミュニケーション能力がある

こうした適性がモノづくりエンジニアに求められています。

更に各職種に必要とされる適性については、こちらの記事をお読みください。

 

適性が優秀で、未経験者を採用した事例

私が半導体工場のエンジニアの採用に関わった20年間で、たった1人だけ未経験者を設計要員に採用したことがありました。

彼は元々モノづくりエンジニアになりたくて、大手自動車メーカーに新卒で入社しました。しかし、希望叶わず生産管理部門に配置されたのです。

 

失敗してもめげない

 

そこで彼は4年間仕事をしたのですが、どうしても夢を捨てきれず転職の道を選びました。

大手自動車メーカーで待遇もいいのに、それを捨ててまでモノづくりエンジニアを目指して中小企業のわが社を選んだのです。

彼は独身で26歳でした。

 

面接をして分かった彼の優れた適性とは、こんなものでした。

●めっぽうメカに強く、機械いじりが大好きで自分の乗るバイクや車のチューニング、改造をやっていた。

●間接部門にいたのでパソコンのスキルが高く、数字にも強かった。

●物事を理論立てて考える能力があり、コミュニケーション能力も抜群だった。

 

こうしたポテンシャルの高さがあって、設計未経験の彼を機械設計要員として採用したのです。

後に彼は期待たがわず活躍し、5年後には設計部の係長になり部下の面倒を見るまでになりました。

初心者OK

 

自分のスキル、知識、特技などを全て棚卸する

今回の例のように、実務経験はなくても設計者としての適性や関連スキルを持っていると有利です。

あなたも自分自身の適性スキル専門知識特技などを全部棚卸してください。

 

機械加工組立て配線など製造にかかわるスキルや経験はむろんのこと、例えば英会話ができる、海外勤務の経験があるなども重要です。

あるいは3年間、コツコツとデータベースの作成や管理をやっていた、など地味なキャリアでも企業によっては評価されます。

 

こんなスキルや知識は役に立たないだろうなんて自分で決めず、まずは全てを書き出してみてください。

案外、自分では自分の価値に気付かないものです。逆に過剰評価の場合もあります。

そこは転職のプロ、キャリアアドバイザーに第三者目線で客観評価してもらうことをおすすめします。

考え続けるエンジニア

 

こうしたあなたの適性やスキル、得意業務を求めている企業があるかも知れません。

それを見つけ出すのが転職活動です。だからまずはあなた自身の棚卸が重要です。

 

何をやりたいのか、なぜやりたいのか、志望動機を深堀する

未経験からモノづくりエンジニアを目指す上で、もっとも明確にしておくべき点は志望動機です。

なぜあなたは未経験者なのに、ハードルの高いモノづくりエンジニアを目指すのか?

その理由、志望動機は何ですか?

 

これを自分自身に問いかけてください。そして絶対にモノづくりエンジニアになるんだという、強力な動機を明確にしてください。

この先、あなたが希望する求人が見つかったとして、必ず面接で志望動機を聞かれます。

 

ここで面接官を納得させ、未経験であっても決意は固く、決していい加減な一時的な気持ちではないことをアピールしてください。

今までやったこともない未経験の仕事に応募するのですから、経験者以上に説得力のある志望動機が必要です。

単なるイメージでかっこいいとか、デスクワークで楽ができそうとか、そんな安易な気持ちで応募したのではないことを証明してください。

面接でアピールする

 

だいたい、未経験者が応募するときの志望動機としては次の2パターンです。

●元々がモノづくりエンジニア志望だった。

これこれ、こういう事情で他の職業を選択せざるを得なかった。でも、どうしてもエンジニアになる夢を捨てきれず、最後のチャンスと覚悟を決めて応募した。
●途中からモノづくりに興味を持った。

最初はモノづくりエンジニアになる気はなかった。しかし、今の仕事をやっているうちに、これこれ、こういう理由でエンジニアの仕事に興味を持ち、ぜひ自分もやってみたいと決心した。

どちらの志望動機も、「これこれ、こういう事情(理由)」と言うのが面接官を納得させるカギとなります。

できるだけ具体的に、そして的を絞って話してください。

 

また、漠然とモノづくりエンジニアになりたい、と言うより職種を絞り込んだ方があなたの決意がより相手に伝わります。

機械設計でも設備保全でも、どっちでもいいです、と言う応募者より、ぜひ機械設計の仕事がやりたい、と言う人の方が熱意を感じます。

 

ただ、あまりに1つの職種にこだわり過ぎると「使い難い」と思われ敬遠される恐れもあります。

そこは、

「機械設計が第一希望ですが、場合によっては生産技術でも設備保全でもやらせて頂きます。まだ何の経験もないので、何でも勉強であり経験だと考えています。」

こんな言い方がいいと思います。

 

あなたがモノづくりエンジニアに対して、どのくらい強い気持を持っているか、面接官の前で遠慮することなく、臆することなくアピールしてください。

その為に最初に書いたように、あなた自身が自分の志望動機に自信を持ってください。

逆に言えば、自分で自分の志望動機に自信が持てないようでは最初から無理です。

 

実務未経験でもアピールできる材料を増やす方法

自分の棚卸をしたとき、どうしても自信が持てない、アピール材料が足りないときはどうすべきか。

時間と手間をかけてアピール材料を増やすしかありません。

ここでは実務経験がなくても受験できる資格と、転職に有利なスキルについて解説します。

実務経験なしでも取得可能な資格

資格は実務経験があってこそ評価されますが、未経験者の場合はそうも言ってられません。

資格に挑戦する意欲、合格した能力をアピール材料に使うのです。

モノづくりエンジニアの転職に役立つ資格で、実務経験なしで受験できる主な資格は以下の通りです。

表中の資格名をクリックすると詳しい解説記事が読めます。

資格名 役に立つ職種
危険物取扱者(乙種) 生産技術・設備保全
自主保全士(2級) 生産技術・設備保全
玉掛け(乙種) 生産技術・設備保全
電子機器組立て技能士(3級) 生産技術・設備保全
CAD利用技術者(2級) 機械設計・生産技術
公害防止管理者 設備管理
QC検定 品質管理・生産技術

 

求人の応募までに合格していれば最高ですが、仮に合格まで行かなくてもアピールはできます。

どんな受験準備をしているか、あなたのやる気、意欲をアピールしてください。

転職に有利なスキル

専門資格以外にも、転職に有利となるスキルを磨くこともおすすめします。

●英会話

英会話

レベルとしてビジネス英会話ができること、TOEIC600点以上あたりが目安です。

どんな職種でも必ず応募の歓迎条件に出てくるのが英会話のスキルです。海外へ進出している企業外資系の企業など、幅広い業種、職種で需要の多いスキルです。

 

●コミュニケーション能力

コミュニケーション

社内外のプレゼンや、日常的に行うミーティングでも必要となる能力です。

コミュニケーション能力もまたどんな職種にも見られる歓迎条件です。独学は難しいので、セミナー受講をおすすめします。

私も現役時代にいくつかのセミナーを受講し、コミュニケーション能力を磨きました。未経験者でもスキルアップが可能です。

 

●パソコン

口コミ2

どんな職種においても基礎的なスキルと言えます。

エクセル、ワード、パワーポイントは上級クラスを目指してください。時間さえかければ独学できます。エンジニア職では必須のスキルです。

 

●機械製図/CAD操作

パソコンスキル

機械設計、生産技術を目指す人は独学で機械製図やCAD操作を学ぶことが有効です。

機械製図は初心者用のテキストがたくさん売られています。CADソフトも無料のフリーソフトが入手できます。

 

こうした資格を取得したり、スキルを磨くことはかなり努力が必要です。時間とお金をかけて勉強する必要があります。

しかし、同じ未経験者でも資格やスキルを持っている人と、何も持っていない人ではやはり採用される可能性は違います。

資格取得へのモチベーションを評価されるでしょうし、あなたの本気度、熱意も伝わるはずです。

 

未経験者の前に立ちはだかる年齢の壁

モノづくりエンジニアの求人では、キャリアによっては40代、50代でも好条件で転職が可能です。

ただし、それまでに積み上げた専門スキルや、現場でつちかったマネジメント能力、リスク管理能力などが高く評価された場合です。

全くの未経験者の場合、現実には年齢の壁が存在します。

私がエンジニアをキャリア採用する時にも、正直なところ年齢はかなり考慮しました。

 

年齢の壁

 

未経験者の場合、基礎から教えてトレーニングするわけです。

それなら若い方が教えやすいし、覚えも早いです。わざわざ中高年を採用する理由がありません。

確かにどの求人も、雇用対策法により年齢制限を設けることは出来ません。(一部特例をのぞく)

しかしそれはあくまで表向きの話、建前です。

 

実際には未経験で40代以上をモノづくりエンジニアとして採用する企業はまずありません。

よほど経験なしを補う強力なメリットがないと無理です。

あなたのキャリアの中に、企業が採用したくなるようなメリットがあるでしょうか?

 

40歳以上の未経験者がモノづくりエンジニアを目指すなら、まずスタート時点であなたに特化した転職戦略が必要です。

いきなり転職先をモノづくりに決めるのではなく、あなたのキャリアを最大限活かせる転職を広く考えた方がいいです。

その中で、モノづくりエンジニアが選択肢として入るかどうか、可能性はどれほどあるか、求人情報を分析してください。

 

この作業をあなた一人で行うのは難しいでしょう。ぜひ転職エージェントの豊富な求人情報と客観的アドバイスを利用して下さい。

転職エージェントの活用法

 

まとめ

キャリア採用は即戦力の補充が目的であり、経験者を採用するのが基本です。

未経験者にとってはハードルの高い転職であることは間違いありません。

未経験者がモノづくりエンジニアの転職を目指すポイントは3つです。

①なぜ未経験からモノづくりエンジニアを目指すのか、志望動機を自信を持って熱く語れるか?

②エンジニアとしての資質、適性を持っているか?

③今までのキャリアの中で、アピール出来るものがあるか?

 

この3点を客観的に評価する必要があります。

それには転職エージェント、キャリアアドバイザーのサポートを活用してください。

非公開を含めた豊富な求人情報と、企業との太いパイプが大きなメリットです。