電気工事士の資格を必要とする求人は、広範囲の業種、職種から出ています。
建設、土木関係以外にメーカーの生産技術や設備保全からも多くの求人があります。
私が勤務していた半導体工場にも何人か有資格者がいました。
電気工事士は業務独占資格なので、何らかの電気工事が発生する仕事には絶対不可欠な資格です。
しかし、求人が多過ぎて、あなたが独力で好条件の求人を見つけるには時間と手間がかかります。
ぜひ転職エージェントを利用してください。
プロのキャリアアドバイザーが、無料であなたに最適な求人をマッチングしてくれます。
ここでは電気工事士の求人が多い転職エージェントを5選紹介します。
どれも実績のある大手なので、初めての転職でも安心して利用できます。
なお本文の後半では、資格の概要、受験方法や難易度(合格率)、受験問題なども解説します。
これから受験する人は参考にしてください。
電気工事士の転職におすすめの転職エージェント5選
電気工事士の求人が多い転職エージェントを5選紹介します。
ここで気になるエージェントを見つけたら、更に詳細記事をお読みください。
それぞれに強味、弱みがあるので、あなたが一番使いやすいエージェントを選んでください。
マイナビメーカーAGENT

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リクルートエージェント

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doda(デューダ)

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メイテックネクスト

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リクルートダイレクトスカウト

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転職エージェントサービスの選び方
電気工事士の転職で、転職エージェントサービスを選ぶ基本は次の5つです。
①求人件数
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②年収
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③業界・業種
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④勤務地
・
⑤サポート内容
では、1つずつ詳しく解説します。
①電気工事士の求人件数から転職エージェントを選ぶ
転職エージェントを選ぶとき、最も重要なのが求人件数です。
今回で言えば、電気工事士の求人が多い転職エージェントを選んでください。
他の条件がどんなに素晴らしくても、求人件数が少ないサービスは利用価値が低いです。
逆に求人件数が多いジャンルは、それだけ力を入れている証拠なのでサポート品質に期待できます。
各転職エージェントで、電気工事士と言う資格をキーワードに検索した求人件数は以下の通りです。
【電気工事士の求人数】
*2022年6月調査。10の位以下は切り捨て。求人件数は調査時期によって増減します。
*マイナビメーカーAGENTの求人件数は公式サイトにてご確認ください。
求人件数では国内最大級のリクルートエージェント、dodaの2つは電気工事士の求人件数でも他のサービスを圧倒しています。
転職エージェントに迷ったら、まずはこの2つのサービスに登録してください。
求人が多いと言うことはそれだけ選択肢が多いわけで、転職のチャンスも多くなります。
特に年齢や勤務地などの条件から、希望の求人が見つからない人にはリクルートエージェントとdodaは絶対おすすめです。
また、あなたが20代~30代で、勤務地が関東希望ならマイナビメーカーAGENTにぜひ登録してください。
求人件数は少ないですが、このエリアのエンジニア転職に手厚いサポートが期待できます。
②年収から転職エージェントを選ぶ
結論から書くと、電気工事士の予定年収については各転職エージェントで大差ありません。
だいたい400万円~600万円あたりです。
ハイクラス限定の求人を扱うリクルートダイレクトスカウトも、電気工事士については年収300万円~500万円クラスの求人を多数扱っています。
電気工事士は電気主任技術者や電気工事施工管理技士などに比べると、やや年収が少ない傾向にあり、これも各転職エージェントで共通です。
従って、年収条件で転職エージェントを選ぶ必要はありません。どこも同じレベルと考えていいです。

参考までに、電気工事士の平均年収データを紹介します。いずれも正社員の場合です。
【電気工事士の平均年収データ】
●459万円~489万円(厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査 」)
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●400万円~500万円(ユーキャン)・
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●417万円(求人ボックス)
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●497万円(工場ワークス)
電気工事士の平均年収は400万円~500万円で、上記以外のデータを見てもだいたい同じ金額が出てきます。(賃金構造基本統計調査を元データにした記事が多いため)
予定年収はあなたの年齢、経験、スキル、期待度によって決まります。むろん、企業規模や地域性などにもよります。
400万円~500万円はあくまで目安です。経験の浅い電気工事士なら年収300万円もありです。
なお、求人ボックスによると、派遣社員とアルバイトの求人での平均時給は以下の通りです。
●1,400円(派遣社員)
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●1,000円(アルバイト)
時給も個々の求人によってかなり差があります。あくまで平均的な目安の金額です。
③業界・業種のこだわりから転職エージェントを選ぶ
各転職エージェントサービスの電気工事士求人は、どんな業界や業種が多いのか調べました。
あなたが転職を希望する業界はどのエージェントサービスに求人が多いのかチェックしてください。
【電気工事士の求人が多い業界】
*2022年2月調査。求人件数は調査時期によって増減します。
*エージェント名をクリックすると、サイト内の詳しい解説記事にリンクしています。
電気工事士の資格を活かす仕事としては、大きくは次の3種類の業界・業種に分かれます。
●メーカー・製造業
生産技術、設備保全、工場ユーティリティなど
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●保安管理・点検
電気保安協会、ビルメンテ、エネルギーインフラの施行・管理
・
●建設・不動産
施工管理、プラント、ビルメンテ、施設管理など
求人件数で言えば、メイテックネクストを除いた6つの転職エージェントでは保安管理、建設、不動産関連からの求人が多くなっています。
メイテックネクストだけはメーカー、製造業の求人比率が多くなっています。
メイテックネクストは元々がメーカー、製造業に特化した転職エージェントなので当然です。
あなたがモノづくりエンジニアとして電気工事士の資格を活かしたいなら、探すべきは生産技術、設備保全の求人です。
そうした職種の求人では、応募条件に電気工事士の資格が載っていなくても採用に有利な場合もあります。
なぜなら電気を使わない工場などないからです。必ず電気工事は発生し、電気工事士の需要はあります。
仕事が電気工事士の専任でなくても、資格は付加価値としてアピールできます。

従って、電気工事士の資格だけでなく、生産技術、設備保全といった職種をキーワードに求人検索する転職活動も有力です。
このページで紹介している転職エージェント5選はどれも生産技術、設備保全の求人件数が多いです。
ぜひ、あなたの希望を企業情報に精通したアドバイザーに相談してください。
電気工事士の資格を活かせる求人をマッチングしてくれます。
④勤務地から転職エージェントを選ぶ
各転職エージェントサービスで、勤務地を関東・東海・関西・その他の4エリア分けて、それぞれのエリアに電気工事士の求人がどのくらいあるかを調べました。
【勤務地別の電気工事士求人件数】
*2022年2月調査。求人件数は時期によって増減します。
*マイナビメーカーAGENTのエリア別求人件数は公式サイトでご確認ください。関東が中心となっています。
表からお分かりのように、どの転職エージェントサービスも求人は60%~75%が関東、東海、関西に集中しています。
このエリアで電気工事士の転職先を探すなら、選択肢は十分確保できます。
あなたが関東・東海・関西以外のエリアで転職先を探すなら、リクルートエージェントとdodaの2社は必ず登録してください。
地方の求人比率は少なくても、求人件数そのものは他のサービスよりずっと多いです。
また、マイナビメーカーAGENTは特に関東エリアにサポートが充実しています。関東で電気工事士の転職先を探すならぜひ登録してください。
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電気工事士の転職市場動向
e-Stat(政府統計ポータルサイト)によると、電気工事士を含む電気工事の仕事は堅調です。
最新データによる有効求人倍率は、2022年7月時点で3.58となっています。
全求人の有効求人倍率は1.29なので、電気工事の需要の多さが分かります。

➡【最新データ】モノづくりエンジニアの転職市場動向
また経済産業省のデータとして、この先2045年までをみたときに、電気工事士は第1種も、第2種も人材不足が予想されるそうです。
『電気保安人材の中長期的な確保に向けた課題と対応の方向性について 』(平成31年 経済産業省 産業保安グループ電力安全課)
こうしたデータにもあるように、大手転職サイトや転職エージェントサービスにおける電気工事士の求人件数を見ていると、コロナ禍以前と変わらない水準となっています。
電気工事士検定の概要
ここからは電気工事士の資格概要、受験方法、難易度(合格率)などを解説します。
電気工事の作業で不備があると、感電や火災など、事故の原因となる危険があるため、電気工事士の資格者でないと作業は許されません。
電気工事士の資格は国家資格であり、業務独占資格として転職市場では非常にニーズの高い資格です。
【資格名】
●電気工事士
【どんな資格か】
電気工事法に基づく国家資格であり、業務独占資格です。
資格保有者は一般家庭から大規模工場まで、設備の新設、増設に際して図面通りに配線、電気工事を行う専門技術者として認定されます。
電気工事士には第一種と第二種があります。
●第一種
最大500キロワット未満の工事まで可能。発変電所の求人や、プラント、大規模施設、大手ゼネコンなどの求人では第一種指定が多くなっています。
●第二種
600V以下で受電する設備の工事で、配線図どおりに屋内配線、コンセントの設置、アース施工などを行う専門技術者のことです。
一般の住宅や小規模な事業所が対象です。
製造業、メーカーが自社工場の設備保全、生産技術の求人で第二種を指定するケースが多く見られます。
転職に際しては、当然第一種の方が有利だし優遇されます。
【受験資格】
電気工事士は第一種も第二種も実務経験や学歴などの受験資格はありません。誰でも受験することが出来ます。
ただし、第一種の場合、試験に合格しても一律3年以上の実務経験がないと免状が交付されません。(令和3年4月1日以降、一律条件に変更)
【試験日程】
●第一種
・願書受付:6月~7月
・筆記試験:10月
・技能試験:12月
●第二種(上期)
・願書受付:3月~4月
・筆記試験:5月
・技能試験:7月
●第二種(下期)
・願書受付:8月~9月
・筆記試験:10月
・技能試験:12月
*筆記試験申込者及び筆記試験免除対象者は、上期試験、下期試験の両方の受験が可能です。なお、筆記試験を上期試験、技能試験を下期試験とする申込みはできません。
【受験料】
・第一種(インターネット申し込み) 10,900円
・第一種(郵便による申し込み)11,300円
・第二種(インターネット申し込み) 9,300円
・第二種(郵便による申し込み)9,600円
*2021年11月現在。詳細は電気技術者試験センター参照。
【試験問題】
●筆記試験
・四択のマークシート50問
提示された回路図から電圧、抵抗値、発熱量を計算したり、工事に使用する材料や工具を問う問題などが出題されます。
●技能試験
配布される材料を使って、制限時間内に配線図や施工条件などに沿った施工を実際に行う試験です。
事前に候補問題が公表され、その中から一題出題されます。
筆記試験に合格して技能試験が不合格だった場合、翌年は筆記試験が免除される。ただし、1回のみ免除。
技能試験に関しては一般財団法人電気技術者試験センターのホームページ上にこんな親切丁寧な解説記事が掲載されています。

『技能試験の概要と注意すべきポイント(2021年3月版)』
この受験マニュアルとも呼べるコンテンツは全48ページに及び、メチャ詳しい解説となっています。電気工事士検定を受けるあなたは必読です。
電気工事士検定の試験問題については、過去の出題が同じく電気技術者試験センターでご覧頂けます。
『試験の問題と解答』
ここでは2009年から2021年までの過去問題と正解が載っています。まさに電気工事士検定の傾向と対策を研究するにはもってこいです。
また、こちらも参考にして下さい。過去問ではなく、最新試験の候補問題が公表されています。
『電気工事士技能試験候補問題』
【合格率(令和3年度)】
令和3年度における電気工事士検定の合格率は以下の通りです。
●第一種 合格率(令和3年度)
●第二種 合格率(令和3年度 上期・下期合計)
詳細なデータはこちらを参照下さい。
『試験実施状況の推移』(一般財団法人 電気技術者試験センター)
【資格の活かし方】
電気工事士の資格を活かす転職先は次の2種類あります。
①建設、土木関連の電気工事を行う企業からの求人に活かす。
②電気系エンジニアとして、メーカーからの生産技術、設備保全の求人に活かす。
業務独占資格として活かすなら①ですが、モノづくりエンジニアとして活かすなら②の選択となります。
いずれの選択でも転職市場で非常に需要の高い資格なので、十分な選択肢があります。
あなたがどんなキャリアプランを持っているのか、それをキャリアアドバイザーに相談してください。
あなたに最適な求人をマッチングしてくれます。
まとめ
●電気工事士は電気工事法に基づく国家資格であり、業務独占資格です。
●平均的な年収としては400万円~500万円。
●大手転職エージェントサービスでも求人が多く、転職市場で需要の多い資格です。
●求人件数で転職エージェントを選ぶならリクルートエージェント、dodaがおすすめ。
●20代~30代で関東希望ならマイナビメーカーAGENT。
●高額年収のハイクラスな求人が希望ならリクルートダイレクトスカウト。
●エージェントサービスを利用せず、自由に転職活動したいならリクナビNEXT。
●電気工事士の求人が多い業界・業種は主に3つに分類されます。
①製造業・メーカー、②保安管理・点検、③建設・不動産。
●生産技術、設備保全の求人では、応募条件に電気工事士の資格がなくても、資格保有者が有利になることがあります。